●江戸和本●風狂文艸 風狂文草 雅文雑志 田中友水子 延享2年 小売業者 稀書 美本

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風狂文艸[風狂文草・雅文雑志] ★ゆうパック着払い 【判型】大本5巻5冊。縦262粍。 【作者】田中友水子(甚助・長与ナガトモ・冥山・由水子・摂江友水子)作。 【年代等】延享2年1月刊記。延享2年3月自序・刊。[大阪]大野木市兵衛板(初板本)。 【備考】分類「俳諧」。『風狂文草』は、5冊、狂文、田中友水子作。延享2年刊。大野木市兵衛板。『文選』の部立てを踏襲した狂俳文集で、「秋風辞」に擬した「春風辞」、「帰去来辞」をなぞる「帰古来辞」等のもじりが多い。内容は、巻頭に漢文の自序4丁があり、以下、辞・賦・譜・説・解・記・箴・銘・文・弁・論・頌・賛の13類を立てて46章を収める。辞・賦の類に漢土の名文のもじりが多いが、その原典を一々明記して読者に知らしめんとするのは教導家的な作者の立場によるものであろう。明記されぬものでも「雑話解」は「古今集序」の、「百虫譜」は『風俗文選(本朝文選)』からの模倣と知れるなど、序文には専ら風狂の趣を主張するものの、その内容は大きく滑稽に傾いており、『不断笑』(寛延3年刊)等と共に、後世の狂文集のはしりと言うべく、横井也有の『鶉衣』とも同年代の作であることは、時代の好尚の示す所を窺うことが出来よう。『鶉衣』に比してなお本書は滑稽卑俗に傾いている。なお、本書は延享2年板を初板とし、宝暦2年には自序を削って、代わりに各巻巻頭に1丁ずつ口絵を新刻した再板本が刊行された。また幕末には再度再版の序を付し、刊記もなく「〈風狂文艸〉雅文雑志」と題する見返を新刻した補改本も刊行された(「日本古典文学大辞典」参照)。 ★原装・題簽付・美本。帙入り。記名なし・蔵書印(極小印)あり。比較的稀書(全国に所蔵約20カ所(国文学研究資料館DB))。【参考価格(初出品時の相場):日本の古本屋で、86,400円(宝暦2年再版。虫損補修・題簽1冊欠)】。

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